現在コロナウイルスの影響で結婚式の延期やキャンセルが相次いでいます。
私自身の周りでも結婚式を延期や中止にしている友人がいます。
実は私も2019年度の大型台風の影響を受け、結婚式前日に延期に踏み切った過去があります。
いわば今年の結婚式延期・キャンセルの先駆者です。
そんな私が今回は結婚式を延期した実体験をお伝えしたいと思います。
もちろん皆さんが気になる延期・キャンセル料のことやゲストへの連絡内容なども記載していきます。
結婚式の延期を決めた理由
私が結婚式を延期した理由は大型台風の直撃が予報されたからです。
結婚式は土曜日に行う予定でしたが天気予報では1週間ぐらい前から注意喚起が始まりました。
その時はまだ私はかなり楽観的に考えていて「いつも通りそれるでしょ」と思っていました。
私が本気でヤバいと感じたときにはすでに金曜日の昼になっていました。
結婚式の前日です。
気象庁が記者会見を始めたり交通機関が計画運休を発表したりしているのをテレビで見ながら2人で相談した結果、延期に踏み切る決断をしました。
もちろん台風の中で結婚式を挙げたカップルも大勢いるのですが、私たちが延期を決定した大きな要因は、
・遠方からの参加のゲストが多かったため交通機関が動かないと式場に来れないという点
・外出は命の危険があるので控えて下さいとの報道があった点
の2点です。
無理をして決行するよりもゲストが揃わないということ、身の危険があるということが嫌でした。
急いで式場に延期をしたい旨を伝え、同時に最も気になっている料金のことを聞きました。
結婚式前日ですから当然式場の準備は進み、料理の準備もバッチリな状態です。
普通であれば100万円以上の延期料がかかることでしょう。
電話でも式場支配人と様々な話、交渉を行った結果「なんとか追加費用は30万円以下にします」という内容でしたのでホッとして延期の決定に踏み切ることができました。
最後に式場側から「事前に延期の相談を持ち掛けられずにすみません。」と謝られました。
まだオープンしてから間もない式場で、当然延期や中止の前例などなく困惑しながらも良心的に誠意をもって対応してくれた式場には大変感謝しています。
以下の記事では結婚式の延期やキャンセルについての疑問点やカップル・式場がするべきことについてまとめていきます。
そもそも結婚式って延期やキャンセルはできる?
結婚式の延期やキャンセルは基本的には可能です。
契約時に契約書(またはそれに類するもの)に延期・キャンセル時の内容が必ず記載されています。
内容としては主にキャンセル料金のこと、延期時の式場や日程のことが主になります。
もし契約書に疑問点が詳しく記載されていない場合は契約前に質問しておきましょう。
コロナ禍以前はほとんどの人が気にしない項目でしたが、現状では非常に大切な内容です。
はじめに必ず確認しておきましょう。
結婚式のキャンセル料はどれぐらいかかるのか?
結婚式のキャンセル料の規定は式場によって異なります。
一般的なキャンセル料の目安
約3ヶ月前まで/見積もり金額の20%
約2ヶ月前まで/見積もり金額の30%
約1ヶ月前まで/見積もり金額の40%
約2週間まで/見積もり金額の45%+外注解約料
前日まで/見積もり金額の45%+外注解約料+納品済み物品代金
当日/見積もり金額の100%
キャンセル時はこの程度の金額の負担があると考えて下さい。
延期の場合は同じ式場を利用することを条件に金額を緩和してくれるケースが多いです。
【重要!】結婚式の延期・キャンセルに関わる保険について
実は結婚式のキャンセル費用を補償する保険が存在し、ブライダル保険と言われています。
当然ですがコロナ禍以降、この保険に加入されるカップルも大変増えています。
そこで私がお伝えしたいのは、必ずブライダル保険の補償内容を正しく把握してから加入してほしいということです。
ブライダル保険について調べても分かりにくい説明や「コロナでも安心」みたいな詐欺まがいのことを書いている記事すら見受けられますので、ここで少し分かりやすく説明します。
最も知って欲しいのはコロナの影響でキャンセルしても補償の対象外ということです。
①保険プラン
5万円プラン、3万円プラン、1万円プランの3種類があり、プランによってキャンセル時の補償上限額が変わります。
保険料5万円→キャンセル補償上限額850万円
保険料3万円→キャンセル補償上限額500万円
保険料1万円→キャンセル補償上限額150万円
保険料の支払いは1回のみです。
②キャンセル補償の対象内容
ここが重要です。
・両親・兄弟姉妹・子供・新郎新婦の不幸
・両親・子供・新郎新婦の1週間以上の入院
・新郎新婦が式当日に入院または医師から待機命令が出ている
・地震、台風、火事により新郎新婦の家屋が半壊以上または家財に100万以上の損害が発生
上記4項目のうちいずれかの理由により結婚式をキャンセルした場合のみ補償対象となります。
例をあげると台風が直撃しても計画運休が決定してもコロナ禍でも上記内容に当てはまらなければ補償対象外です。
③その他結婚式当日の補償内容
会場設備の破損やゲストの救急搬送などいくつか補償対象の内容があります。
今回は結婚式のキャンセルと関係ないので割愛します。
カップルが結婚式の延期・キャンセルを悩む理由
新郎新婦が結婚式をなんとしても決行したい理由は
・延期やキャンセル料が高額で支払う余裕がない
・延期日の空きがない
・ゲストに直前で報告しずらい
・ゲストに改めて予定を空けてもらわなければならない
・今後のライフイベントのずれ(妊娠や育児など)
など、すぐに延期やキャンセルを踏み切れない理由は人によって様々あります。
逆に結婚式を延期・中止した方がいいのではないかと思う理由は
・コロナ禍で結婚式自粛ムードが続いている
・ゲストの安全が保障できない、責任がとれない
・来られないゲストがいる(計画運休やコロナ感染など)
・高齢者や妊婦、子供のコロナ感染リスクがある
・ソーシャルディスタンスの制約が細かく盛り上がれない
などの理由で延期や中止に踏み切るカップルも増えています。
また、式場側は「延期した方がいい」「決行した方がいい」という内容は絶対に言ってこないので、新郎新婦が相談して決行するかしないかを決めなければいけません。
直前になればなるほど迷ってしまうので、日頃から不測の事態を想定して2人で話し合っておく必要があります。
結婚式の延期・中止を決めたあと新郎新婦がすることリスト
式場と関係業者へ延期・中止の連絡
結婚式の延期を決めたらまず始めにしなければならないことは当然ですが結婚式場へ報告し承諾をもらうことです。
その際に結婚式場側から司会者、カメラマン、ドレスショップ、花屋さん、引き出物業者などに連絡を入れてもらうようお願いしておきましょう。
結婚式場を経由しない完全外部委託の依頼がある場合は自分で連絡を入れるようにします。
ゲストへの連絡
結婚式場と話が着き次第迅速に行います。
基本的にはテンプレートとなる文章を作成し、電話で連絡して下さい。
親しい友人などであればメールやLINEでもいいと思いますが必ず返信を促し確認してもらったかどうか把握しましょう。
会社関係の方や高齢者には特に丁寧にお詫びを申し上げることを忘れないで下さい。
後々のトラブルに繋がるかもしれません。
また、直前での延期の場合は前入りをしているゲストやホテル・交通機関などの予約を入れているゲストの方もおられます。
ゲストの方に金銭の支払いが発生するような状況であれば負担する旨の申し出をテンプレートとなる文章に組み込みましょう。
例「交通機関や宿泊施設を予約されておりました皆様におかれましてはキャンセル料等を全額負担させていただきますので個別にご連絡ください」
結婚式場と直接話す機会を設ける
延期日の選定やキャンセル料の相談の為に結婚式場のプランナーや支配人と打ち合わせをする場をなるべく早く設けてください。
私の場合は結婚式の予定日だった翌日に時間をとっていただき相談を行いました。
延期が決まった後の私の具体的な相談、打ち合わせ内容
①延期によって発生するキャンセル料の相談・交渉
結婚式の延期による結婚式場との交渉は非常に大切です。
本来、直前に延期すると食事・飲料代やドレス代、生花代など様々なキャンセル費用が発生します。
私の場合、経済的にキャンセル料を支払って再度結婚式を挙げるのが難しいことやゲストの身の安全を第1に考えた結果であることなど意見・相談・交渉を繰り返すことにより延期で発生した料金はペーパーアイテム類の作り直し分のみの負担で済むことになりました。
プランナーや支配人と良好な関係が築けていたことも要因の1つかもしれません。
負担金額は結婚式場によって様々だと思いますができる限りの交渉は必ず行ってください。
こちらから何も言わなければほぼ確実に全額負担することになってしまいます。
実際に結婚式場側はすでに用意している料理や生花の原価、人件費や当日の機会ロスなどは完全に損失になります。
特にコロナ禍の影響でブライダル業界の経営は芳しくない状態が続いています。
なので結婚式場側もできる限り負債を減らしたいと思うのは企業として当然のことです。
②延期日の候補をいくつか出してもらう
改めて結婚式を行いたい場合は候補日をいくつか出してもらい一旦持ち帰りましょう。
その後親族やゲストの方に相談して決定するのがベストです。
周囲に相談もせず延期日を決めてしまうと、親族とのトラブルやゲストが複数人出席できないことになるかもしれません。
③ゲストへ向けた延期の謝罪と延期日のお知らせを兼ねた文章を作成してもらう
これは自分で作ってもいいですし改めて招待状を送る場合は不要かもしれません。
私は両親にマナーとしてきちんと文章を送るべきだと言われたので結婚式場に相談して文章を作ってもらうことになりました。
ちなみに招待状は改めて送る必要はなさそうだったので送っていません。
このような細かい点もきちんと式場に確認しましょう。
④その他
次の打ち合わせの日程を決めてプチギフトを式場に謝礼としてお渡しし、ウェルカムスペースに置くアイテムなど持ち込みしていた物も全て持ち帰り、この日の打ち合わせは終了しました。
延期日に向けて、再度準備を進める
席次表や生花など1から考え直さなければならないことは多いです。
再度手配しなければならないものをプランナーさんと相談し、きちんとピックアップしつつ準備を進めましょう。
延期・中止・決行の判断に正解はある?
しかし決行するかどうかは新郎新婦次第です。
決行すれば少なからず批判もあるかもしれません。
延期した私の意見としては、金額的に許容できる範囲の延期料であれば延期して後日、不安を払拭した状態で改めて結婚式に臨むことをオススメします。
私自身は延期して結婚式を挙げた結果、大変満足のいく結婚式になったからです。
ゲストの方に安心して来ていただけるということ、私自身もゲストの安全の心配をする必要がないということが満足度の高い結婚式を挙げるポイントだったかなと思います。
最終的には新郎新婦の判断になりますので様々な要素を精査し後悔しないよう選択を行うしかありません。
いずれにせよ時間をかけて悩んだのですからその想いは式場やゲストにも必ず届きます。
きっと満足のいく結果になるでしょう。